2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

固有名:Big Bird と big bird

グラッドウェル『ティッピング・ポイント』から,セサミストリートの1シーン: Mail Carrier: Well, you have to admit, it's easy to figure out! [Gesture broadly at Big Bird] BB : it is? [Looks at himself]. Oh, I see. The package is for Big Bird…

祝・SFAA進捗100%到達

先日のエントリでも触れましたが,『すべてのアメリカ人のための科学』(Science For All Americans) の勝手に翻訳バージョンの翻訳作業が完了した旨,黒影さんから正式にアナウンスがでています: 「SFAAの翻訳進捗が100%に達しました。」 - 幻影随想 進捗…

macskaさんの文章のどのへんをぼくはミスリーディングと思ったか

[2008-05-07追記あり] macskaさんが,「米国を席巻する「新しい無神論者」の非寛容と、ほんの少しの希望」と題する文章を書いておられます. この文章は,近年アメリカで増加しつつある「新しい無神論者」について,その不寛容な側面を指摘したものです.…

ちゃんとしようと思いました orz

〔...〕そもそも,キーワードとは,諸刃の剣である.重要な考えをわかりやすく一言でまとめたものであると同時に,本来ある豊かな内容を忘れて理解した気にさせてしまう恐れがある.確実なのは,研究においてキーワードのみを追いかけていると,独創的な結果…

SFAA「勝手に翻訳」版がひとまず訳し終わったようです

黒影さんが提唱して3月から進められていた「すべてのアメリカ人のための科学・勝手に翻訳プロジェクト」,ひとまず全文の翻訳が完了したようです. まだ進捗状況の表には反映されていませんが,hoytさんが確認されているように,残っていた 3, 4, 7, 10章の…

文部科学省版の正式なSFAA翻訳が公開されています

「勝手に翻訳プロジェクト」ブログでの hoyt さんのコメント経由: http://www.project2061.org/publications/sfaa/SFAA_Japanese.pdf 上記のアドレスはPDFファイルへの直接リンクです(文部科学省ではなくてAAASのサイト). ざっと見た感じでは,さすがに…

前置詞の for をいつもいつも「〜のために」と訳すのは

あまりよろしくないように思います.少なくとも,それ以外に「〜にかわって」という解釈をあたまに入れておいた方が,多くの場面ですんなりと英文を理解できるようになります. さきほどのエントリで訳文を対比したSFAAの原文に,このような箇所があります:…

Nudgeと聞いて

先をすっかり読まれているような気もしますが:

スティーヴン・レヴィット,Nudge をほめる

スティーヴン・レヴィットが『ヤバい経済学』ブログの4月11日付けエントリで,Cass Sunstein & Richard Thaler の新刊 Nudge をとりあげて賞賛していました(「レヴィット? 誰それ?」という方には山形浩生さんのこの書評が役に立つかと). 以下,拙訳です…

キャス・サンスティーンの(割と)新しい本×2

キャス・サンスティーン(Cass Sunstein,シカゴ大学の法学・政治学教授)の本を買いました.いつ読むのか謎です. Republic.com 2.0 本書は,2001年,911の前に出版された『リパブリック・ドット・コム』(邦訳『インターネットは民主主義の敵か』)のアッ…

Chapter 10: HISTORICAL PERSPECTIVES:[10-51]〜[10-53]

続きです. [10-51] 病原菌理論ともっとも結びつきの強い人名と言えば,フランスの化学者ルイ・パストゥールだ.微生物と病気との関連はたちどころに見てとれるわけではない──特に,(いま我々が知るように)大半の微生物は病気を引き起こさず,また我々にと…

Chapter 10: HISTORICAL PERSPECTIVES:[10-49]〜[10-50]

SFAA翻訳のお手伝い: 翻訳プロジェクト本家ブログ 「Science For All Americans勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い」 黒影さんによる進捗状況のまとめによると,全665パラグラフのうち637が完了したようです(「SFAAの翻訳進捗が95%に達しました…

「また才能の無駄遣いかww」

「野尻ボード」から:4月20日に開催される Make:Tokyo Meeting にニコニコ技術部の有志が参加とのことです. 「ニコニコ技術部有志 @ Make: Tokyo Meeting」: Make 日本語版 Vol.4にも寄稿していただいたSF作家の野尻抱介さんをはじめとしたニコニコ技術部…

「ブログに書く」機能を試してみます

Biz.IDの使い方:ITmediaの記事がブログに書きやすくなりました - ITmedia Biz.ID via kwout 文章やフレーズを引用するのには使い勝手がよくないように思います.逆に,画像を引用するときには便利かもしれません.

Chapter 11: COMMON THEMES:[11-27]〜[11-29]

SFAA翻訳のお手伝い: 翻訳プロジェクト本家ブログ 「Science For All Americans勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い」 今日の範囲のうち,とくに [11-27] の訳は我ながらおかしいような気がします.何かお気づきの方は遠慮なくご指摘ください. [11…

NTT,クルーグマンをうならせる

もしかすると悪い意味で: ふむ,こいつはぼくの理解を超えてるな OK, this is truly beyond my comprehension(New York Times blog, April 8, 2008) どうやら,NTTがやろうとしている,好きな香りの情報を携帯電話にダウンロードするサービスのことのよう…

チョムスキー:規則随順について

以前,サールが規則随順 (rule-following) について話しているインタビューを訳してご紹介しました(「おしえてサールせんせい:チョムスキーと規則随順問題」).一方,そこで批判されているチョムスキーは次のように述べています: 〔スウェーデン語とデン…

"13+ year-olds" の意味

下記の記事で「13歳以上」と訳されている部分の原文は "13+ year-olds" で,この文脈ではとくに「ティーンエイジャー」のことだと思います: 外部の観察者の目から見ると、13歳以上のユーザーがFacebookやMySpaceのようなソーシャルネットワーキングサイトを…

稲葉+黒木「教養について」より抜粋

黒木 稲葉さんの『経済学という教養』を読んですごく共感したのは,悩んでるな,というところなんです.十年以上続いている日本の経済低迷のおもな原因は,政府と中央銀行によるマクロ経済政策の失敗にあります.各個人や各企業は経済低迷の原因になっていな…

Chapter 11: COMMON THEMES:[11-24]〜[11-26]

SFAA翻訳のつづきです. [11-24] 分子の観点から言うと,あらゆる均衡状態のかげでは分子が絶え間なく活動している.たとえば,ソーダ水をいれたボトルに栓をしておくと,溶液から空気中にでてくる二酸化炭素と水分子の濃度が上昇していき,やがて二酸化炭素…

Chapter 11: COMMON THEMES:[11-21]〜[11-23]

SFAA翻訳をちょっとだけお手伝い: 翻訳プロジェクト本家ブログ 「Science For All Americans勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い」 下記の範囲はid:new-wave1989さんがおやりになるとコメントしておられたのですが,「今非常に訳しづらいところに差…

電脳戯話

1995年,インターネットが普及しはじめた頃の曲.(作詞:高野寛) SMOOCHY スムーチーアーティスト: 坂本龍一,売野雅勇,大貫妙子,高野寛,宮沢和史出版社/メーカー: フォーライフ ミュージックエンタテイメント発売日: 1995/10/20メディア: CD購入: 1人 クリ…

Chapter 7: HUMAN SOCIETY:[7-51] 〜 [7-56]

続けて,SFAA第7章のGLOBAL INTERDEPENDENCE([7-51]〜[7-56])を訳しました: [7-51] グローバルな相互依存 GLOBAL INTERDEPENDENCE 国際経済システムと共通の環境問題(核兵器のグローバルな影響や森林破壊,酸性雨など)をとおして,諸国と諸文化はますま…

Chapter 7: HUMAN SOCIETY:[7-46] 〜 [7-50]

SFAA翻訳をお手伝い: 翻訳プロジェクト本家ブログ 「Science For All Americans勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い」 [7-46] 社会の多数派がある社会的意志決定に合意したときにも,それに賛同しない少数派に保護が与えられることもある.たとえば…

「留保の感覚」

丸山眞男『自己内対話』(p.149) から: 留保の感覚. 桑原武夫さんからきいた話. 中国登山隊がエヴェレスト登頂に成功した,ということを中国では大々的に宣伝したが,これが本当かどうか疑わしい(登山専門家から見れば色々疑点がでてくる).ところでアル…

「累積否定」

先日のエントリ「自分の読解力がわからなくなる:「脱童貞」でおk?」への追記で,"Nobody got nothing" は「何も得られない者などいないのだ」ではなくて「誰もなんにも手に入れなかった」(="Nobody got anything")と解釈した方がいいですよ,と書きま…

Chapter 7: HUMAN SOCIETY:[7-44] & [7-45]

今日もたった2パラグラフですが,SFAA翻訳をお手伝い: 翻訳プロジェクト本家ブログ 「Science For All Americans勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い」 [7-44] 家族集団や小さな社会では,法をきめるのは親や年長者といった承認された権威だ.しか…

@指名手配

ニコニコ動画のさっきの2時の時報は,(CMとして)いままででいちばんいい時報だったと思います(^-^ ニコニコ動画 尋ね人フォーム - グッドスマイルカンパニー

“No head injury is too trivial to ignore”

Kai von Fintel の Semantics etc. から,先日紹介した "Negated, or not" の関連エントリです: No head injury is too trivial to ignore Language Log で,Chris Potts が一見余分な否定辞について記事を書いてる.あってもなくても文の意味が変わらない…

なんと訳すんでしょうか:motivational speaker

アーロン・シュワルツのブログでこんな一節をみつけてメモ: It was this last example that particularly struck me. The other day, I was watching a video clip of a motivational speaker. And what did he talk about? A screwup by a restaurant he w…