2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

スッ…

「もしこんなことをしちゃったらどんなことになるだろう(どきどき)」的な妄想はぼくにもときどき降りてきます. 今週末は認知言語学会がございますね.

Lyons (1977) のモダリティ論を抜粋・翻訳・註釈するスレ (2)

前回の抜粋につづくパラグラフをみておきます.「客観的な認識様相」の解釈が適切に用いられうる場面をあげている箇所です.

伝言ゲーム防止:フィルモアの「文→モダリティ+命題」について

「文」の構成素を大きく「モダリティ」と「命題」にわける古典的な文献として Fillmore (1968) "The case for case"*1 が引用されることがあります.次の規則がそれです: *1:「格文法」の記念碑的な論文.Fillmore, Charles, "The case for case," in Emmon…

Lyons (1977) のモダリティ論を抜粋・翻訳・註釈するスレ (1)

言語学系の様相=モダリティ研究(とくに形式意味論以外のそれ)で一種の古典になっている Lyons (1977) 第17章から一部だけ抜粋してメモしていきます.ライオンズの議論にはおかしい部分があるとぼく自身は考えていますが,それ以前に誤解・歪曲をされやすい…

ライオンズといえば

去年の冬は彼の「主観性=主体性」論にもがんばってつきあってましたね: ジョン・ライオンズ「直示と主体性=主観性:我発語スル,故ニ我アリ?」(1) ジョン・ライオンズ「直示と主体性=主観性:我発語スル,故ニ我アリ?」(2) ジョン・ライオンズ「直示と主…

ほひひっ

amazon からホイホイさんがとどきましたー

あー…

期せずして滑稽な反論となってしまったものもあるが,知っておいてもよいだろう.たとえばオックスフォードの言語学教授 Roy Harris (1983) が言うには,この標準的な理想化(彼はこれをソシュール-ブルームフィールド-チョムスキーに帰している)には「ファ…

ストア派非モテ系

将来の夢に「透明人間」と言う少年 先生の「女の子の裸を覗きたいからだろう?」の茶化しに,ゆっくりと首を振り 「ひっそり――生きていけるからです…」 (「深夜の馬鹿力」1998年7月6日放送,PN:動かす力さんのネタ;音声)

メッセージへのお返事

昨日,本ブログへのコメントを経由していただいたメッセージへのお返事です.(他に返信の経路がないのでこの場を使います)

when節に反事実的な仮定法過去完了形式:フィルモアへの反例?

Fillmore (1990)*1 や Dancygier and Sweetser (2005)*2 では条件節・時間節とその動詞形式について「認識的構え」の観点による分析を提案しています*3.彼らの言う認識的構え (epistemic stance) とは,節があらわす事態に対して話し手が現実のこととみなし…

クリップ:ジェフリー・ナンバーグ「意味の転移」(Transfers of meaning)

レイコフらの認知意味論で脚光を浴びて久しい(20年以上ですか)隠喩・換喩ですが,ほぼ同じ現象について彼らとは異なる分析を提示している研究者にジェフリー・ナンバーグがいます.彼が「述語転移」(predicate transfer) の仮説についてある程度まとめて論…

クリップ:ピンカー & ジャッケンドフ「言語機能:どのへんが特別なのか?」

Steven Pinker and Ray Jackendoff (2005) "The faculty of language: what’s special about it?" Cognition 95, pp.201–236. (PDF) 当時 Linguist List などでもこれや関連論文が話題にされていたように記憶してますが,さっぱりフォローしてないものであら…