この「超能力研究」はいかんですよ


via 野尻ボード

超能力の世界〜解明はどこまで進むか」 - 明治大学リバティ・アカデミー


これを紹介している Gigazine の記事:

明治大学が超能力やヒーリング、集合的意識を特別講義に」 - Gigazine


 公式ページで講師として最初に名前がでている石川幹人先生は,著書のタイトルおよび出版社をみるとまともそうなのですが…

  • 『心と認知の情報学』(勁草書房
  • 『入門・マインドサイエンスの思想』(共編、新曜社


でも,ご本人のウェブページにある「メタ超心理学研究室」をみますと,「どうもあやういなぁ」という感じです.いちおう「物理レベルでの存在については,肯定と否定の両面からアプローチする」とは書かれているんですが.

 野尻ボードで海法紀光さんが記しておられるように,超能力の研究そのものがいかんというわけではないとぼくも思うのですが,それにしても講義の構成が「甘い」です.常識として超能力は疑似科学やオカルトと類縁性の高い「取扱注意品」なのですから,それを扱う以上,まずは妥当性を評価する適切な態度・方法について受講者にガイダンスをするのが欠かせないはずです.ですが,そうした配慮が講義内容の予告にはまったくみられません.ここでまず大きく減点です.

 たとえばドーキンスの番組ダウジングを検証していたのと同じような批判的態度で取り扱うなら「超能力」もアリだとは思うんです.でも,これは脇が甘すぎです.

 疑似科学批判系のブログで詳しく取り上げられるかと思いますが,とりあえずメモとして.