SFAA

祝・SFAA進捗100%到達

先日のエントリでも触れましたが,『すべてのアメリカ人のための科学』(Science For All Americans) の勝手に翻訳バージョンの翻訳作業が完了した旨,黒影さんから正式にアナウンスがでています: 「SFAAの翻訳進捗が100%に達しました。」 - 幻影随想 進捗…

SFAA「勝手に翻訳」版がひとまず訳し終わったようです

黒影さんが提唱して3月から進められていた「すべてのアメリカ人のための科学・勝手に翻訳プロジェクト」,ひとまず全文の翻訳が完了したようです. まだ進捗状況の表には反映されていませんが,hoytさんが確認されているように,残っていた 3, 4, 7, 10章の…

文部科学省版の正式なSFAA翻訳が公開されています

「勝手に翻訳プロジェクト」ブログでの hoyt さんのコメント経由: http://www.project2061.org/publications/sfaa/SFAA_Japanese.pdf 上記のアドレスはPDFファイルへの直接リンクです(文部科学省ではなくてAAASのサイト). ざっと見た感じでは,さすがに…

Chapter 10: HISTORICAL PERSPECTIVES:[10-51]〜[10-53]

続きです. [10-51] 病原菌理論ともっとも結びつきの強い人名と言えば,フランスの化学者ルイ・パストゥールだ.微生物と病気との関連はたちどころに見てとれるわけではない──特に,(いま我々が知るように)大半の微生物は病気を引き起こさず,また我々にと…

Chapter 10: HISTORICAL PERSPECTIVES:[10-49]〜[10-50]

SFAA翻訳のお手伝い: 翻訳プロジェクト本家ブログ 「Science For All Americans勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い」 黒影さんによる進捗状況のまとめによると,全665パラグラフのうち637が完了したようです(「SFAAの翻訳進捗が95%に達しました…

Chapter 11: COMMON THEMES:[11-27]〜[11-29]

SFAA翻訳のお手伝い: 翻訳プロジェクト本家ブログ 「Science For All Americans勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い」 今日の範囲のうち,とくに [11-27] の訳は我ながらおかしいような気がします.何かお気づきの方は遠慮なくご指摘ください. [11…

Chapter 11: COMMON THEMES:[11-24]〜[11-26]

SFAA翻訳のつづきです. [11-24] 分子の観点から言うと,あらゆる均衡状態のかげでは分子が絶え間なく活動している.たとえば,ソーダ水をいれたボトルに栓をしておくと,溶液から空気中にでてくる二酸化炭素と水分子の濃度が上昇していき,やがて二酸化炭素…

Chapter 11: COMMON THEMES:[11-21]〜[11-23]

SFAA翻訳をちょっとだけお手伝い: 翻訳プロジェクト本家ブログ 「Science For All Americans勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い」 下記の範囲はid:new-wave1989さんがおやりになるとコメントしておられたのですが,「今非常に訳しづらいところに差…

Chapter 7: HUMAN SOCIETY:[7-51] 〜 [7-56]

続けて,SFAA第7章のGLOBAL INTERDEPENDENCE([7-51]〜[7-56])を訳しました: [7-51] グローバルな相互依存 GLOBAL INTERDEPENDENCE 国際経済システムと共通の環境問題(核兵器のグローバルな影響や森林破壊,酸性雨など)をとおして,諸国と諸文化はますま…

Chapter 7: HUMAN SOCIETY:[7-46] 〜 [7-50]

SFAA翻訳をお手伝い: 翻訳プロジェクト本家ブログ 「Science For All Americans勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い」 [7-46] 社会の多数派がある社会的意志決定に合意したときにも,それに賛同しない少数派に保護が与えられることもある.たとえば…

Chapter 7: HUMAN SOCIETY:[7-44] & [7-45]

今日もたった2パラグラフですが,SFAA翻訳をお手伝い: 翻訳プロジェクト本家ブログ 「Science For All Americans勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い」 [7-44] 家族集団や小さな社会では,法をきめるのは親や年長者といった承認された権威だ.しか…

Chapter 7: HUMAN SOCIETY:[7-42] & [7-43]

今日はたった2パラグラフですが,SFAA翻訳をお手伝い: 翻訳プロジェクト本家ブログ 「Science For All Americans勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い」 [7-42] 社会的軋轢 SOCIAL CONFLICT すべての人間社会には軋轢があり,またすべての社会にはそ…

Chapter 7: HUMAN SOCIETY:[7-18]〜[7-24]

引き続きSFAA翻訳をお手伝い. 翻訳プロジェクト本家ブログ 「Science For All American勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い」 [7-18] 社会変化 SOCIAL CHANGE 生物種と同じく社会もまた,テクノロジーの発展や政治的伝統といった内的な力によって部…

Chapter 7: HUMAN SOCIETY:[7-14]〜[7-17]

しばらく遠ざかっていましたが,「すべてのアメリカ人のための科学」(Science For All Americans; SFAA) 勝手に翻訳プロジェクトを少しお手伝いします. 翻訳プロジェクト本家ブログ 「Science For All American勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い…

Chapter 13: EFFECTIVE LEARNING AND TEACHING:[13-26]

SFAA翻訳のお手伝い.[13-23]まで進めておられるpotasiumchさんが残りの[13-24]と[13-25]もきっと訳されると思うので,ぼくはこのパラグラフで13章の訳は切り上げます. ■SFAA[13-26] 審美的な反応を奨励する 多くの人は,科学は冷たくて退屈だとみている. …

Chapter 13: EFFECTIVE LEARNING AND TEACHING:[13-32]〜[13-33]

★[13-33] に出てくる"take wrong turns" の意味がよくわかりません(ひとまず「試行錯誤を重ねる」と訳しています).どなたかご存じの方はご教示くださいませ. [13-32] 科学指導は学校外にまで手を伸ばすべきである 子供たちは教師からだけでなく親・兄弟…

Chapter 13: EFFECTIVE LEARNING AND TEACHING:[13-27]〜[13-31]

少し間があきましたが,「SFAA勝手に翻訳プロジェクト」をお手伝い. 翻訳プロジェクト本家ブログ 「Science For All American勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い」 【追記】いままで "student" を「学生」と訳したり「児童・生徒」と訳したりして…

Chapter 1: THE NATURE OF SCIENCE:[1-29]〜[1-34]

■SFAA[1-29] 科学は自足した研究分野に組織されており,さまざまな組織により行われている 組織として見ると,科学はさまざまな領域・研究分野が集まって成立しているものとみなせる.人類学から動物学まで,科学には何十もの研究分野がある.分野どうしは互…

今日も「SFAA勝手に翻訳」をお手伝い

翻訳プロジェクト本家ブログ 「Science For All American勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い」 昨日から続けて,第1章のパラグラフ [1-29] から訳していきます.[1-35] からおしまいまではtetblueさんがやっておられるので,[1-34] までをやるつも…

Chapter 1: THE NATURE OF SCIENCE:[1-23]〜[1-28]

■SFAA[1-23] 科学という企て 企てとしての科学には,個人・社会・制度の次元がある.科学の活動は現代世界の主要な特性のひとつであり,おそらく他のどの特性にもまして以前の世紀から我々の時代を区別するものだろう. ■SFAA[1-24] 科学は複合的な社会的活…

Chapter 1: THE NATURE OF SCIENCE:[1-17]〜[1-22]

■SFAA[1-17] 科学は説明し予測する 科学者たちは現象の説明を構築してその観察から意味を引き出す.この説明は,現時点で受け入れられている科学的原理を使っていたり,それによって成り立っている.こうした説明──理論──は,広く包括的な場合も限定的な場合…

Chapter 1: THE NATURE OF SCIENCE:[1-14]〜[1-16]

■SFAA[1-14] 科学は論理と想像力の融合である 仮説や理論を考え出すときにはあらゆる種類の想像や思考が駆使されるのだが,遅かれ早かれ科学的な論証は論理的推論に合致しなければならない──すなわち,推論・証明・常識の規準を適用することで論証の妥当性の…

Chapter 1: THE NATURE OF SCIENCE:[1-12]〜[1-13]

■SFAA[1-12] 科学は証拠をもとめる 科学的な主張の妥当性は遅かれ早かれ現象の観察を参照することで決着がつく.よって,科学者は正確なデータを得ることに傾注する.そうした証拠をもたらす観察や計測がなされる状況は,自然な環境(たとえば森林)から完全…

Chapter 1: THE NATURE OF SCIENCE:[1-10]〜[1-11]

■SFAA[1-10] 科学的探求 科学的な学問分野にはさまざまなものがあるが,根本の部分において共通している.それは,証拠にもとづくこと,仮説と理論の使用,各種の論理の使用などだ.とはいえ,科学者ひとりひとりは互いに大きく異なっている.たとえば探求し…

Chapter 14: REFORMING EDUCATION:[14-21]〜[14-25]

SFAA第14章の訳はこれでひとまず終わりました.見直しはまた時間をおいてからやります.なにか気づいた点がありましたら,どなたでもお気軽にコメント欄に書き込んでください.誤訳・誤字の指摘はいつでも大感謝・大歓迎です. ■SFAA[14-21] 改革のための条…

Chapter 14: REFORMING EDUCATION:[14-13]〜[14-20]

【2008-03-13】誤字・表現を改めました. ■SFAA[14-13] 教師が中心 たしかに教育を改革する創造的な構想はさまざまなところからもたらされている.しかし,教室での直接の経験から得られる洞察を提示できるのは教師のみである.学生の知識や技能,そして学校…

Chapter 12: HABITS OF MIND [12-13] & [12-14]

■SFAA[12-13] 科学・数学・テクノロジーを学ぶことに対する態度 小学校の児童は,自然や数におのずと興味をいだいているものだ.しかし,卒業するころになると,そのあまりな退屈さと学びにくさに,多くの児童は数学をおそれるようになったり科学離れを起こ…

Chapter 12: HABITS OF MIND [12-11] & [12-12]

(SFAA翻訳プロジェクトのブログにもコメントを書きましたが,第12章の残りの部分はおそらく他の方々がとりくんでおられると思うので,他の章でお手伝いするつもりです.) ■SFAA[12-11] 科学・数学・テクノロジーの社会的な価値 さらに,学習プロセスの結果…

Chapter 9: THE MATHEMATICAL WORLD:修正案[9-31][9-32][9-33]:「標本抽出」の項目

【追記】訂正:当初は[9-31]を新規の訳として掲載する一方で[9-32][9-33]の修正案を出しておりましたが,[9-31]もすでにkahjinさんが訳しておられました.3つとも参考用の訳文とみなしてください. ダメだ自分>< 【2008-03-16追記】訳の表現を修正しました…

Chapter 14: REFORMING EDUCATION:[14-7]〜[14-12]

■SFAA[14-7] 改革の前提 改革は必然的に長い時間を要する 教育では弥縫策はかならず失敗する.そうなる理由は容易にわかる.理由のうちもっとも明白なのは,実行の規模である.合衆国における教育は大規模な事業であり,300万人以上の人々が雇用され,年に20…