認知文法

おしえてラネカーせんせい:不定詞をどう分析するか

2008-08-02追記:推論が成り立ってない部分がありました.当該部分に打ち消し線を引いています. 「to do がよくて *to can がダメな理由」のコメント欄で id:killhiguchiさんとお話していた話題のつづきです. killhiguchiさんからメールでいただいた査問*1…

「視野・探索」と「隠れたシナリオ」:頻度副詞が名詞句を量化しているようにみえるケース

定延利之『煩悩の文法』(pp.62-66) では,次のような例をあげて,頻度(「時間的な分布」)が「空間的な分布」を表しているかのようにみえることがあると述べています: 定延なんて名字の人,めったにいないですよね. どんな反社会的な考えでも,行動に表わ…

「主観性」@トローゴットと「主体性」@ラネカーのちがい

おなじ "subjectivity" というタームを使っているのでこんがらがっちゃいますが,トローゴットとラネカーでは定義がちょっとちがいます.上記の訳文でラネカーも少しふれていますように,トローゴットの場合,ある構成素が (a) 話し手の主観的な態度を (b) …